
生まれた時から中二病の青海ゆうきです。
皆さんは、この人の歌声が好き!というアーティストはいるだろうか?
僕はムック、シド、ガゼット、DIR EN GREY、椎名林檎、そしてAcid Black Cherryのボーカルの声が好きだ。
今回は歌声がとても魅力的なJanne Da Arcのボーカルyasuのソロプロジェクト「Acid Black Cherry」のダークでかっこいいおすすめ曲10選を紹介する。
Acid Black Cherryについて
Janne Da Arcのボーカリストyasuのソロプロジェクトとして2007年始動。
ビジュアル系という枠を越えて様々なファン層を持つ大人気バンドだ。
ソロプロジェクトではあるがライブや収録もバンド形式で、その都度メンバーが異なる。
DAITA(SIAM SHADE)、SUGIZO(LUNA SEA)、SHUSE(La’cryma christi)、淳士(SIAM SHADE)、など日本を代表するビジュアル系バンドのメンバーがサポートをして加わることも多い。
CDの売り上げもすごいがライヴは即ソールドアウトでチケットをとるのが難しい。
コンセプトは「エロ」だが、人間の生と死、宗教的な要素、犯罪、恋愛など様々な要素を持った歌詞が存在する。
音楽は基本的には激しいロックだが、ジャズやゴシック要素のあるものもあり、中でもバラードは人気の高い曲が多い。
カバーアルバムも人気が高く、ハイトーンボイスで女性シンガーの曲でも男性シンガーの曲でも見事に歌いこなし、アレンジも含めて元々yasuの曲だったんじゃないかと錯覚するほど完成度が高い。
活動中何度か声帯を痛めており、現在は頚椎損傷とその複合的な症状の併発により2017年夏頃から活動を休止している。
ダークでかっこいいおすすめ曲10選
Acid Black Cherryの曲は大きく分けて、ダークでロック(またはjazz)な曲、ポップ寄りの曲、バラード系、カバーと4つに分類される。
今回はビジュアル系好きな人が好みそうなダークでロックな曲を10曲紹介する。
sins
ゴシックな雰囲気漂うピアノイントロから始まる「sins」。
最初の英詞部分からもわかるように、七つの大罪をテーマにした曲で、人間が犯してしまう罪(嫉妬・強欲・憤怒・肉欲・傲慢・怠惰・貪食)について書いてある。(貪食だけ書かれていないのには意味があるのだろうか?)
Acid Black Cherryがテーマにしている「エロ」、に加え児童虐待やイジメについて触れられている。
加害者は勿論罪を犯しているわけだが、それを遠くから見ている自分にも罪があるのではないかというような自問自答をしている。
少女の祈り
母親の愛情に飢えた一人の少女のお話。
歌詞の内容はBPDの症状が酷かった時の僕そのもので個人的に非常に共感を得る部分が多く大好きな曲だ。
ジャンヌダルクっぽさもあるロックな曲調。
生きている実感を痛みに求めるというのは割と自然な思考なのかもしれない。
Black Cherry
プロジェクト名の一部が入っていることもあり、Acid Black Cherryの代表曲と言ってもいいのが「Black Cherry」。(プロジェクトが始まる前からこの曲はあったという話もある)
2007年に発売された2ndシングル。
jazzとロックを掛け合わせたような曲調で、とにかくエロい!
これをカラオケで歌うにはかなりの勇気が必要だ。
エロさ、妖艶さ、そして哀愁のある歌詞にも負けないメロディー。
jazzアレンジなのでベースの響きがとても気持ち良い。
ジグソー
映画「SAW」シリーズに出てくるジグソーからとった曲名。
映画を観たことがある人はこの作品のメッセージが歌詞になっていることがわかる。
人間の矛盾や傲慢さ、愚かさなどを歌っているゴシック要素のあるロックだ。
2008年11月に発売された6枚目のシングルで日本語の歌詞に一部英語が混ざっているが、アルバムに収録されているのは全て英語のバージョンで先に作られたのは英語バージョンの方だ。シングル化の話が決まり、日本語版が作られた。
元々英詞で作られたこともあり、アルバムバージョンの方がしっくりくる。
少女の祈りⅢ
2011年6月に発売された10枚目のシングル曲。
先に紹介した「少女の祈り」の続編だ。
少女は死のうとするほど精神的に追い詰められていたが、子供ができてしまう。
そして今まで何のために生きたらいいのかわからなかった少女は子供のために生きようと決意する、そういう内容の歌詞だ。
「少女の祈り」のように激しめのロックだがサビ部分は2ビートから4ビートになり叙情的な一面もある。
シングルとアルバムではアレンジが違うが個人的にはアルバムバージョンが気に入っている。
「少女の祈り」と「少女の祈りⅢ」を見れば、「少女の祈りⅡ」は?という疑問を抱く人も多いはずだ。
実は「少女の祈りⅡ」は作られていたのだが、作った本人(yasu)の周りで歌詞にそっくりな出来事があり、この曲は世には出さないこととなった。
そのまま「少女の祈りⅡ」は作り直されることなく封印して違うストーリーの「少女の祈りⅢ」が出来上がった。
もしかしたら「少女の祈りⅡ」では自ら命を絶ってしまった少女がいたのかもしれない。
エストエム
Sっ気のある彼(アイツ)とMな私との過激な関係を描いた作品。
愛を感じるには言葉は不要。痛みが最高の快楽。
この二人はたしかにSとMの関係だが、Mの私は精神的に彼を支配する側になっていく。
私がいないとダメだから、私しか彼の本当のことを知らないから、私しか彼の一番の快楽を与えることができないから、と江戸川乱歩の「芋虫」にも似た思想がこの曲には込められている。
ジャンヌダルクの曲にもよく使われている音程がだんだんと高くなる階段状のメロディーのサビが二人の気持ちの高揚を感じさせてくれる(というより自分の気持ちが高揚する)。
黒猫~Adult Black Cat~
2013年11月に発売された17枚目のシングル曲。
「Black Cherry」のようなジャズアレンジで夜の蝶になった女性を描いた作品。
デビュー曲である「SPELL MAGIC」の歌詞の一部とリンクしている。
捨てられて夜のネオン街に迷いこんだ私が夜の世界に入り、ネオンも男も振り返るほどの嬢王になり生きていく様は、群れを嫌うが甘え上手な野良の黒猫のよう。
捨てられて悲しんでいた飼い猫が自分の力で強く生きていくストーリーが爽快でかっこいい。
サビ頭の「私は黒猫」のあと、歌詞には記載されていないが「ウェーオウェーオウェーオゥェーオ」とyasuが猫の鳴き声を思わせる擬音を歌うところがなんといってもこの曲の一番の特徴だ。
BAD BLOOD
Acid Black Cherryの曲の中では珍しく、デスボのコールアンドレスポンスが入った洋楽のようなテイストのロックナンバー。
英詞の中に日本語が少し混ざっているのだが、注意して聴かなければ全部英語に聴こえるように溶け込んでいる。
とにかくロックでノリがよくかっこいい。
BLACK OUT
ピアノ×ギター×ドラムが絡み合い不思議な世界観を持つ作品。
拍子は変わっていないのに、変拍子のように聴こえる独特な間のとりかたをしているのも曲を神秘的にしている一つの要因だろう。
間奏のツインギターもビジュアル系っぽくて好感が持てる。
激しすぎずしっとりしすぎずな曲だ。
Forbidden Bells
ベースとドラムの刻みが早いメタルっぽいAメロだが、サビは一転してメロディアスな歌謡曲テイストな旋律。
何かの理由で一緒になれない男女。鐘の音が聴こえたら迎えに行くからという切なさを歌った曲で、切迫した気持ちとどこかダークで悲しい雰囲気が同居している。
タイトルの「Forbidden Bells」は直訳すると、禁断の鐘。
曲の多くの部分に鐘の音が響いている。
「BAD BLOOD」からの三曲はスピンオフ企画アルバム「Acid BLOOD Cherry」に収録されており、このアルバムではyasuは作詞作曲などには携わらず、各クリエイターに曲を作ってきてもらったためこれまでのAcid Black Cherryとは少し曲の感じが違う。
Acid Black Cherryの綺麗めなロックではなく、メタルのようなロックテイストでビジュアル系っぽい仕上がりになっている。
メジャーっぽい曲が好きではない人にはとくにおすすめしたいアルバムだ。
まとめ
Janne Da Arcの要素を引き継ぎながらも洗練された音とyasuの美しい高音が魅力のAcid Black Cherry。
色々なテイストの曲があるAcid Black Cherryだが、今回はビジュアル系やロックが好きな人におすすめしたい曲だけをレビューした。
売れている曲は聴くのに抵抗があるという人にも、この10曲は本当におすすめできるので是非聴いてみてもらいたい。